スイスの時計メーカーKrayonは、伝説的なビデオゲーム「パックマン」を記念した遊び心あふれる限定モデルを発表した。15本限定のプラチナ製モデル「Krayon × Pac-Man」は、同社の「Anywhere」メカニズムを応用し、日の出と日の入りの時間に合わせてゲームの迷路やゴースト、ドットをアニメーションのように表現する。価格は15万スイスフランを超え、各時計には独自の芸術的なアレンジが施されている。
レミ・マイヤ氏が創業したKrayonは、1980年5月22日にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)から日本でデビューしたアーケードゲームの古典を称える「Krayon × Pac-Man」を発表した。当初「パックマン」は「Puck Man」という名称だったが、いたずらによるロゴの改ざんを防ぐ目的で名称が変更された。開発者の岩谷徹氏は、あらゆるプレイヤーが楽しめるようゲームを設計した。パックマンが迷路を進み、ドットを食べて、ブリンキー(赤)、ピンキー(ピンク)、クライド(オレンジ)、インキー(水色)というゴーストから逃げるという内容だ。パワーエサを食べるとゴーストが青色に変わり、追いかけてポイントを獲得できる。この非暴力的なゲームに夢中になった幼少期を、マイヤ氏と共同パートナーのフェイ・ホウ氏は振り返る。この時計は、あらゆる場所の日の出と日の入りを表示する2020年に発表されたKrayonの自社製キャリバー「C030」をベースにしている。わずか5mmの厚さに432個の部品、55個のルビー、72時間のパワーリザーブ、毎時2万1600振動を誇るこの手巻きムーブメントが、パックマンの文字盤上の旅を動かす。黄色いパックマンのフィギュアは昼夜表示の役割を果たし、太陽のように2枚のサファイアディスク(昼用と星空の夜用)の上を移動する。日の出と日の入りに合わせてドットやフルーツ、ゴーストが現れ、日没を示す「大きなクッキー」が登場する。深夜にはゴーストが青色に変身し、夜明けとともに元に戻る。ゴーストの視線は日の出を示唆しており、春分や秋分には対称になる。39mmのプラチナケースに収められ、厚さは9.5mm、サファイアクリスタルを両面に備え、30m防水を実現した。磨き上げられたオニキスダイヤルには、1980年代のピクセルアートの迷路がタンポ印刷によって半透明の効果で再現されている。フルーツやゴーストなどの周辺要素は手描きされ、幻想的に浮かび上がる。また、「DEC」や「MIDNIGHT」といった表記にはピクセルフォントが採用された。15本すべてが一点物であり、ゴーストの足の本数やフルーツの形状、配置などが微妙に異なる。手縫いのブラックアリゲーターストラップとプラチナ製ピンバックルが付属し、価格はKrayonへの問い合わせにより公開される。