中国の黄渓連(Jing Quan)大使は、フィリピンと中国の海警当局間の協力協定の条文が95%完成していると述べた。これに対し、フィリピン外務省は、修正はあくまで両国海警間の連絡体制を正式なものに限定する目的であり、共同パトロールのような機微な分野での協力は検討対象外であると明言した。
在フィリピン中国大使の黄渓連氏は3月19日、マニラ・ロータリークラブでの講演において、フィリピン沿岸警備隊(PCG)と中国海警局(CCG)との間の協力協定案が「95%完成している」と語った。同氏は、3月最終週に泉州で開催される二国間協議メカニズム(BCM)において最終決定される見通しを示唆し、捜索救助活動、環境保護、ゴミ収集などの分野での協力を挙げた。
フィリピン外務省(DFA)はこれを受け、背景を説明する声明を発表した。PCGとCCGは2016年に海上協力のための合同海警委員会を設置する覚書(MOU)を締結している。2024年に始まった同覚書の修正協議は、委員会を正式な連絡チャネルとして再構築することのみを目的としている。外務省は「この覚書は、共同パトロールをはじめとする機微な活動分野での協力を検討するものではない」と強調した。ロヘリオ・ビジャヌエバ・ジュニア報道官は「覚書はPCGとCCG間の連絡メカニズムを正式なものにすることに重点を置いており、詳細は現在も協議中である」と付け加えた。
最新のBCM終了後も、覚書の締結は発表されていない。交渉は外交ルートを通じて行われており、国家安全保障顧問、外務大臣、PCG司令官を含む上層部に報告されている。
2016年の覚書に基づき、ドゥテルテ政権下では友好親善を目的とした艦船訪問や合同訓練が行われ、2020年1月にはCCGの船舶がマニラを訪問した実績がある。しかし、設置されたホットラインは機能せず、2023年8月にアユンギン礁(セカンド・トーマス礁)への補給任務をCCGが阻止した際にも、PCGからの呼びかけに回答はなかった。