京都市の松井孝治市長は、観光客による混雑緩和のため、市バス料金を住民と非住民で二重化する計画を明らかにした。現在230円の均一料金を、非住民向けに350〜400円に引き上げ、住民向けは200円に下げる方針で、2027年度導入を目指す。
京都市は、観光ブームによるバス内の過密状態を解消するため、市バス料金の二重化を検討している。松井市長は2月26日の市議会でこの計画を発表し、非住民の料金を現在の230円から350〜400円に引き上げる一方、住民の料金を200円に下げることを提案した。これにより、住民の利用を優先し、観光客による混雑を軽減する狙いがある。
市長は2024年2月の選挙戦で、住民優先の料金制度を公約に掲げていた。バスは観光地や主要駅を結ぶ路線で特に混雑し、住民の乗車を妨げたり、バス停での歩行者交通を阻害したりしているという。市交通局によると、この制度は市内全域や中心部外の距離制区域で導入を検討し、民間バス事業者にも同様の料金体系を要請する予定だ。
住民と非住民の区別には、マイナンバーカードと連動した交通系ICカードのプリペイド利用を想定している。関連条例は2026年度に改正し、国土交通省の承認を得る方針。市は、通勤・通学者への負担増を考慮し、対策を講じる。また、この料金差が道路運送法の不当差別禁止に抵触しないか、すでに省と協議済みだ。
松井市長は記者団に対し、「観光客の負担は増すかもしれないが、理解の範囲内だと願う」と述べた。この制度は日本初の観光対策としての二重料金となり、インフレや人件費高騰も反映している。