自由民主党と日本維新の会は12月20日、2026年度の税制改正大綱を決定した。大綱では、所得税の課税対象となる所得の壁を現在の160万円から178万円に引き上げるほか、住宅ローン税制の拡充を盛り込んでいる。これにより、物価高に苦しむ家計を支援する狙いがある。
自由民主党(自民党)と日本維新の会(維新)は、12月20日に2026年度税制改正大綱をまとめた。これは自民・維新の連立政権下で初の税制改革大綱となる。大綱の目玉は、所得税の課税対象となる「年収の壁」を160万円から178万円に引き上げる点だ。これにより、基礎控除の全額適用対象所得を現在の200万円以下から665万円以下に拡大し、納税者の約8割が控除額の大幅増により手取り収入が増える見込み。
住宅ローン税制についても、2025年末で期限が切れる住宅借入金等特別控除を5年間延長し、2030年末まで適用する。中古住宅購入者の適用期間を現行10年から最大13年に延び、対象ローン上限を3000万円から4500万円に引き上げる。東京23区の新築マンション平均価格は2025年上半期で1億3064万円と、前年同期比20%上昇。東京と23都道府県の新築マンション価格は平均年収の10倍を超える状況で、中古住宅市場の活性化を図る。
自動車関連では、環境性能税を2025年度末に廃止し、エコカー減税を2年延長するが、条件を厳しくする。自動車保有期間は1990年代の約9年から2020年代の約13年に延びており、部品高騰や機能向上による価格上昇が買い替えを阻んでいる。米トランプ政権の高関税政策の影響も懸念され、国内産業活性化を促す。
自民党税制調査会長の小野寺五典氏は会見で、「この大綱により、物価高への対応や経済の強靭化といった重要課題にしっかり取り組める」と述べた。政府は来年早々の通常国会に関連法案を提出する予定だ。