日本首相の高市早苗氏が呼びかけた2月8日の衆院選を前に、日経平均株価が円安と選挙見通しの好材料で上昇した。LDPの圧勝が予想され、高市氏の拡張財政政策への支持が強まる中、有権者はインフレ対策を求めている。一方、AI改ざん動画の拡散が選挙の公正性を脅かしている。
2月2日、東京株式市場で日経平均株価は0.3%上昇し、53,476.35で引けた。朝方には1.7%高まで伸ばしたが、終値は小幅な上昇に留まった。東証株価指数(Topix)も0.5%高の3,582.92で取引を終え、年初来で日経平均は5.9%の上昇となっている。
野村証券の小田佳久シニアストラテジストは、「政治の安定は株式に好影響を与える。選挙結果に関わらず、不透明要素が多い中でも追い風となっている」と指摘した。また、「円安が為替レートの悪影響を受けていたセクターを押し上げている」と述べた。
朝日新聞の調査によると、与党自由民主党(LDP)は2月8日の衆院選で大勝が予想される。高市首相はLDPの支配を固め、拡張財政政策の委任を求める狙いだ。この政策は株式市場で歓迎されているが、国債と円に圧力をかけている。
一方、為替市場では円が対ドルで0.5%安の155.51円まで下落した。高市首相は土曜日の選挙集会で「円安は輸出産業にとって大きな機会となり、米関税から自動車セクターを守る」と発言し、介入期待を冷やした。後に「通貨変動に強い経済構築が必要」と補足した。
有権者の声では、インフレが最大の懸念だ。新潟県新発田町での演説で、50代の企業勤め女性は「物価が上がり続けているので、対策の実施にさらに努力してほしい」と訴えた。
選挙戦では、AIによる中道改革連合(CRA)のキャンペーン放送改ざん動画がXで160万回以上視聴され、野田佳彦氏と斎藤鉄夫氏がダンスする姿が拡散された。投稿者は金曜朝にアップし、土曜正午に削除して謝罪。CRA広報担当者は「政党の意見を伝える目的に反する」と失望を表明した。明治大学の湯浅春道教授は、「偽動画が選挙判断を歪め、法改正が必要」と警告した。
これらの動きは、高市政権の経済安全保障戦略が米欧との亀裂の中で進む中、選挙の行方を左右する可能性がある。