政府は社会保障制度改革の二つの焦点課題について具体的な計画を最終決定した。医療費の高騰を抑えるため、患者負担の増加は避けられない。政府は患者への徹底した説明と理解を求めるべきだ。
日本政府は、医療費の増大を抑制するための社会保障改革計画を確定させた。高額療養費制度では、患者の自己負担割合を所得に応じて4%から38%に引き上げる予定で、2027年8月までに二段階で実施される。年収約650万円から770万円の層では、月額上限が現在の約8万円から2年後には約11万円に上昇する。一方、負担が過度にならないよう、年額の上限を新設し、同所得層では53万円とする。
前内閣は昨年、自己負担上限を最大73%引き上げる案を策定したが、野党や患者団体から治療放棄を招くとの批判を受け、再検討を余儀なくされた。こうした失敗は、患者や関係者への理解不足が原因であり、首相・高市早苗内閣は同じ過ちを繰り返さないよう努めるべきだ。
もう一つの課題は、市販薬に似た成分・効果の処方薬の保険適用除外の是非だ。約7000種類の該当薬のうち、約1100種類については保険適用を維持し、薬価の75%を保険で、25%を患者負担とする。日本維新の会は全種の適用除外を求めていたが、日本医師会などの反対を受け、折衷案で決着した。急激な変更は患者が必須薬の購入を控える恐れがある。
これらの改革により、OTC類似薬の見直しで900億円、高額療養費制度の改定で1600億円の医療費削減が見込まれる。ただし、年間医療費総額50兆円に比べ、節減効果は限定的だ。政府は社会保障改革を継続的に進める必要がある。