Long COVID患者の免疫細胞を分析した研究者らが、CD14+単球に見られる「LC-Mo」と名付けられた特定の分子状態を特定した。この状態は、当初のCOVID-19の症状が軽度から中等度であった患者に多く見られ、疲労や呼吸器症状の報告、および血漿中の炎症性シグナル分子の高値と相関していることが明らかになった。
ドイツのヘルムホルツ感染研究センター(Helmholtz Centre for Infection Research)の報告によると、SARS-CoV-2感染後のLong COVIDには、数ヶ月から数年にわたって持続する深刻な疲労感、集中力の低下、呼吸の問題、神経症状などが伴うことがある。この報告は、『Nature Immunology』誌に掲載された新しい研究について説明している。(sciencedaily.com)
同研究組織によると、個別化感染医学センター(CiiM)のディレクターであり、「個別化医療のための計算生物学」部門の責任者であるYang Li教授が率いるチームは、ハノーファー医科大学(MHH)のThomas Illig教授やバージニア大学のJie Sun教授らと協力して研究を行った。(sciencedaily.com)
研究者らは、MHHの中央バイオバンクに保管されている免疫細胞サンプルを使用し、シングルセル・マルチオミクス解析を用いて個々の細胞内の分子特徴を調べるとともに、炎症と関連することが多い血漿中のサイトカイン濃度を測定した。さらに、残存する症状に関連する分子的な差異を見つけるため、当初のCOVID-19の重症度別に患者データをグループ化した。(sciencedaily.com)
その結果、免疫防御に関与する白血球である循環CD14+単球において、特定の分子状態が浮かび上がった。研究者らはこれを「LC-Mo」と命名した。筆頭著者であるSaumya Kumar博士は、LC-Moは以前COVID-19が軽度から中等度であったLong COVID患者に特に多く見られたと述べている。(sciencedaily.com)
Kumar博士によると、LC-Moは疲労や呼吸器症状の重症度、および血漿中のサイトカイン濃度の高さと関連しているという。研究チームは、この発見が免疫異常がどのように持続的な症状に関係しているかを研究する手がかりになると述べる一方で、この細胞状態がLong COVIDを引き起こす正確な役割については、依然として解明が必要であると指摘している。(sciencedaily.com)
Li氏は「Long COVIDは非常に複雑な疾患であり、多様な症状を呈する」と述べ、なぜ発症し持続するのかについては未だ完全に解明されていないと付け加えた。また、LC-Moに関する発見は、遺伝的リスク要因や個別化医療アプローチの研究を含め、今後の研究の指針になる可能性があるとしている。(sciencedaily.com)
同研究組織の要約によれば、本研究はERCスターティンググラント(ModVaccine)、ニーダーザクセン州COVID-19研究ネットワーク(COFONI)、ニーダーザクセン州AI・医学因果推論センター(CAIMed)およびその他の公的資金助成を受けて実施された。(sciencedaily.com)