堆積物の蓄積により、2060年までに世界の淡水貯水池の半数以上が機能的に死滅するとの予測が示された。この知見は、衛星画像と機械学習を用いて55万以上の貯水池を分析した結果得られたものである。
中国科学院の劉凱氏率いる研究チームは、貯水池の容量が毎年36立方キロメートル以上失われていることを明らかにした。この減少量は、中国の三峡ダムの容量に匹敵する。貯水池は、容量の半分以上が堆積物で埋まると機能的に死滅したとみなされる。オーストラリアとスペインは最も高いリスクに直面しており、2060年までにオーストラリアでは貯水池の約85%、スペインでは4分の3がこの閾値に達すると予測されている。乾燥地域全体では、貯水池の約4分の3が機能不全に陥る可能性がある。本研究の推計によると、世界では10年ごとに淡水貯留能力の7%以上が失われている。これは20億人以上の水の供給と、世界の灌漑農地の4分の1以上に脅威をもたらすものである。解決策として上流域の植林や浚渫(しゅんせつ)が提案されているが、その費用は1000億ドルに達する可能性がある。