世界中で報告されている原因不明の低周波音「ハム音」について、研究チームは、この音を感じている人々の大半において、その正体は一種の耳鳴りである可能性が高いと結論付けた。この結論は、1970年代から世界各地で記録されてきたこの騒音を訴える人々を対象とした調査から導き出された。
ノルウェー科学技術大学のマルクス・ドレクセル氏率いる研究チームは、絶え間なく続くハム音を感じているドイツ国内の28名を対象に調査を実施した。その結果、大半のケースにおいて、外部からの低周波音に対する並外れた聴覚過敏や、内耳から発生する耳音響放射が原因ではないことが明らかになった。
ドレクセル氏は、参加者の大半において関連する周波数帯域での異常な聴力は見られなかったと述べている。また、蝸牛から生じる自発的な耳音響放射も、こうした知覚を説明するものではないと付け加えた。
研究チームは、ほとんどの事例において、主観的な低周波耳鳴りがその原因である可能性が高いと指摘している。ハム音に関する報告は、1970年代半ばにイギリスのブリストルで広く知られるようになり、その後、米ニューメキシコ州のタオスやイギリスの沿岸地域など、世界各地で報告されている。