多くの抗うつ薬によって増加する脳内化学物質のセロトニンが、耳鳴りを増幅させる可能性があるという新たな研究結果が発表された。科学者らは、マウスの脳内でセロトニン濃度の上昇と耳鳴りに似た行動を結びつける特定の神経回路を特定した。
オレゴン健康科学大学と中国の安徽大学の研究チームは、この研究結果を米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表した。研究チームは光遺伝学を用いてセロトニン産生ニューロンを刺激し、聴覚脳領域の活動亢進を確認するとともに、修正を加えた驚愕反応テストを通じてマウスに耳鳴りに似た反応が見られることを観察した。今回の研究は2017年の先行研究を基にしており、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の服用によって耳鳴りが悪化したという一部の患者からの報告とも一致している。