ピッツバーグ・スティーラーズは、本拠地開催となった2026年NFLドラフトの最後を締めくくる全体230位指名権で、マウント・レバノン出身で熱狂的なファンとしても知られる海軍兵学校の万能型RBイーライ・ハイデンライヒを指名した。フリーエージェントでチームを去ったケネス・ゲインウェルの後釜として期待されるこのパスキャッチ能力に長けたRBは、ジェイレン・ウォーレン、リコ・ダウド、ケイレブ・ジョンソンが名を連ねる激戦区のバックフィールド陣に加わることになる。
地元の英雄としてドラフト会場で大きな歓声を浴びたハイデンライヒは、スティーラーズ史上2人目となる海軍兵学校出身の指名選手となった。ドラフト指名の電話を受ける前、他チームとのドラフト外フリーエージェント契約に合意していた彼は、ESPNの取材に対し「何よりもまずフットボール選手として、パスキャッチや徹底的なブロック、そしてランで貢献する準備はできている」と語った。
海軍兵学校での38試合で、ハイデンライヒは169回のランで1,157ヤード、7TDを記録し、レシービングでは同大学記録となる109回のキャッチで1,994ヤード、16TDをマークした。2025年シーズンには77回のキャッチで499ヤード、3TDに加え、51回のレシーブで941ヤード、6TDを記録。特にアーミー戦での決勝タッチダウンは圧巻だった。NFLコンバインでは40ヤード走で4.44秒を計測。クリスチャン・マキャフリーを目標とする彼のプレースタイルは、海軍兵学校のオプション攻撃におけるジェットスウィープやスロットレシーバー、バックフィールドでの役割に適している。
マイク・マッカーシーHCは彼の多才さを評価し、「複数のポジションをこなせる能力があるため、プレーブックの幅を広げられるだろう」と期待を寄せている。ジャーミー・バーナードやケイデン・ウェッテンといったワイドレシーバーを補強したチームにおいて、ハイデンライヒはスロットやバックフィールド、レシーバー陣の一角として構想されている。
今回の指名は、昨シーズン537ヤードのラッシングに加え、73回のキャッチで486ヤードを記録しチームMVPに輝いたゲインウェルの穴を埋めるものだ。リコ・ダウドとの契約も済ませているが、ハイデンライヒのスキルセットはまさにゲインウェルが担っていた役割と合致する。The Ringerのダニー・ケリーは「彼がケネス・ゲインウェルのような役割を担う未来は十分に考えられる」と評価し、今回のドラフトで最も興味深い指名の一つに挙げた。
専門家は彼の運動能力、ルートランニング、ハンドスキルの高さを称賛する一方、ウィングTフォーメーション出身ゆえの加速やパスプロテクションの課題も指摘している。ドラフト評価サイトでは5〜7巡目指名の実力と見なされ、Bleacher Reportはミスマッチを生み出すポテンシャルを評価して全体225位にランクしていた。即戦力というよりは、ウォーレンやダウドを補完し、サードダウンやスペシャルチームでパス攻撃を厚くする役割が期待される。