シカゴ市は、広範囲に及ぶ鉛製水道管の交換において、他都市と比較して非常に高額な費用負担に直面している。市内の鉛製引込管は40万本を超え、1本あたりの平均交換費用は3万1000ドルに上る。この数値は全米平均を上回っており、連邦政府の指令の下での事業効率に疑問が呈されている。
シカゴ市は全米で最大規模の鉛製水道管を保有している。当局の試算によれば、現在のペースで全量交換を進めた場合、今後約20年間で総額120億ドルを超える見通しである。他の主要都市の平均費用は1本あたり6000ドルから2万5000ドルの範囲に収まっており、その大半はシカゴの費用の半分以下となっている。
価格が高騰している背景には、初期段階での非効率な契約や煩雑な許認可手続き、さらにブロック単位のプロジェクトではなく個別の交換作業に依存していることなど、いくつかの要因がある。2021年から2025年末までに交換された約1万5000本の引込管のうち、ブロック単位の工事が占める割合はわずか3パーセントに留まった。
今年5月に可決された州の新法案は、所有者の許可なく市が民間所有の水道管に立ち入ることを認める内容で、現在J.B.プリツカー知事の署名を待っている状態である。また、今月発表された2200万ドルの連邦補助金はオースティン地区を対象としているが、現在のコスト水準では約650本分しかカバーできない。
水道局当局者は改善の余地があることは認めているものの、コストが不当であるという指摘には反論している。しかし、天然資源防衛協議会(NRDC)のシンディ・ローパー氏をはじめとする専門家や支援団体は、さらなる透明性の確保とプロセスの見直しを強く求めている。