フジテレビネットワークは、元タレントの仲井真宏氏による性的虐待スキャンダルから1年が経過し、広告を停止したスポンサーの約80%を取り戻した。このスキャンダルは社長の辞任を招き、会社のガバナンス問題を浮き彫りにした。親会社のフジ・メディア・ホールディングスは人権尊重を優先した改革行動計画を採用した。
2025年1月のスキャンダル発生後、フジテレビは深刻な信頼失墜を被った。元人気タレントの仲井真宏氏が関与した性的虐待事件は、社内のハラスメント問題を露呈し、社長の辞任につながった。第三者委員会の報告書では、会社全体でハラスメント関連の被害が「蔓延」していたと批判された。
管理体制の刷新後、夏頃からスポンサーが徐々に広告を再開。12月時点で、1年前の水準の86%に回復した。フジテレビは今春までにスキャンダル前のレベルに戻すことを目標としている。
フジ・メディア・ホールディングスの清水健二社長は、「改革を継続することが重要だ。不断の努力を続けていけば、組織全体が健全になる」と述べた。放送局は、番組出演者との契約に人権遵守条項を盛り込む計画だ。
改革行動計画では、人権尊重を最優先とし、5年間で2500億円の成長投資によりコンテンツ事業を強化する方針を掲げている。一方、グループ最大株主の野村綾氏(投資家村上世彰氏の長女)と関連ファンドは12月、持ち株を最大33.3%に引き上げる意向を示し、不動産事業の分離を要求した。
経営陣は、社内外の状況を見極めながらグループ再建に取り組む厳しい課題に直面している。