香港の大学教員が、絶滅危惧種であるコウチニベ(中国語名:黄唇魚)のDNAを10年以上ぶりに香港の海域で検出した。この発見は昨年9月、環境DNA技術を用いて行われた。
嶺南大学理学部のジャック・イップ・チーホー(Jack Ip Chi-ho)准教授は、華南師範大学のワン・ジュンジェ(Wang Junjie)氏と共同で研究を主導した。彼らは海洋環境からコウチニベのDNAの痕跡を検出するための遺伝的識別手法を開発した。
この希少種のDNAは、昨年9月に香港西部の海域で確認された。これは、約1300匹の孵化場で飼育されたコウチニベの稚魚が、中国本土から珠江河口に放流されてから1ヶ月後のことだった。嶺南大学によると、この発見は放流された魚の一部が香港海域に侵入した可能性を示唆しているという。
イップ准教授は「我々の研究チームが開発した新しい検出技術は感度が非常に高く、たとえ魚がある地域を通過し、わずかな量の環境DNAしか残さなかったとしても、その存在を正確に特定することができる」と述べた。環境DNAとは、生物が周囲の環境中に放出する遺伝物質を指す。