日本銀行は12月20日、政策金利を0.5%から0.75%に引き上げ、30年ぶりの高水準となった。これによりインフレ抑制を目指すが、円はドルなど主要通貨に対し急落した。市場はBOJの将来の利上げ見通しが曖昧だったため、売りが優勢となった。
日本銀行(BOJ)は2025年12月20日、政策金利を0.5%から0.75%に引き上げ、1995年以来の最高水準とした。この決定は市場で広く予想されていたが、BOJ総裁の植田和夫氏は記者会見で将来の利上げのタイミングとペースについて曖昧な発言に留め、「さらなる引き締めのドアは開いている」と述べた。
これを受け、ドル/円相場は一時157.67円まで上昇、4週間ぶりの高値を更新し、最終的に1.23%高の157.535円で引けた。ユーロは184.71円、瑞士フランは197.23円の史上最高値、スターリングは2008年以来の高値210.96円を記録した。BOJは声明で、基調的なインフレが2027年度後半に2%目標に収束すると見込み、実質金利は依然「大幅に低い水準」と指摘した。
市場関係者の反応は様々だ。バノックバーン・グローバル・フォレックスのマーク・チャンドラー氏は「BOJは予想通りの利上げを実施したが、十分にタカ派的ではなかった」と指摘、円の全面安を説明した。一方、BBHのエリアス・ハダッド氏は「追加利上げのハードルは低い」との見方を示した。
日本財務相の片山さつき氏は「投機筋による過度な変動には適切に対応する」と警告。11月のコアインフレ率は3%で2%目標を上回り、米国の関税影響も懸念されたが、BOJは経済の緩やかな回復を強調した。直近の経済は第3四半期に0.6%縮小したが、賃金・物価の上昇継続を期待している。
この利上げは、17年ぶりの2024年の初回引き上げに続くもので、デフレ脱却の兆しを背景とする。円安は輸入物価を押し上げインフレを助長しており、公式介入の可能性も浮上。7月の最後の介入時は161.96円だった。