日本の厚生労働省の審議会は木曜日、iPS細胞由来の再生医療製品2つを世界で初めて商業化承認した。これらは重症心不全とパーキンソン病の患者向けで、条件付き承認として今後7年間データを収集する。iPS細胞研究の第一人者、山中伸弥氏がこの進展を喜ぶコメントを出した。
日本の厚生労働省の専門家パネルは2月19日、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)由来の2つの再生医療製品の製造・販売を承認するよう大臣に勧告した。これらは世界初の商業化事例となる見込みだ。
1つはCuorips Inc.が開発したReHeartで、大阪大学発のスタートアップによるもの。虚血性心筋症による重症心不全患者向けで、人間のiPS細胞から作った心筋シートを心臓表面に貼付し、新規血管形成を促進して心機能を回復させる。2020年に大阪大学のチームが世界初の移植を実施し、2023年までに8人の患者で試験が行われ、安全性と有効性が確認された。症状の軽減、心機能の改善、身体的フィットネスの向上が見られた。
もう1つはSumitomo Pharma Co.とRacthera Inc.が開発したAmchepryで、パーキンソン病患者向け。iPS細胞をドーパミン作動性神経前駆細胞に培養し、脳に注入する。2018年から2023年に京都大学病院などで50代・60代の患者7人に試験され、6人を評価。移植細胞がドーパミンを産生し、4人で運動機能の改善が観察された。重症度が軽く若い患者で特に効果的で、重篤な副作用はなかった。
iPS細胞は2006年にマウス、2007年にヒトで山中伸弥氏(京都大学iPS細胞研究所名誉所長、2012年ノーベル生理学・医学賞受賞)が開発。患者自身の細胞使用で拒絶反応を低減するが、長期安全性が課題だ。承認は小規模試験に基づく条件付きで、価格、保険、製造・流通の議論後に出荷。Cuoripsは今年内の販売を目指す。
山中氏は「発表から20年、社会実装への第一歩として大変うれしい」と述べた。パネルは7年間の承認期間を設定し、安全性が確認されれば制限なしで利用可能とする。