アイルランド西海岸の離島が、同国初となる在来種ミツバチ専用の保護区となる。地元コミュニティ団体によって承認されたこのプロジェクトは、絶滅の危機にあるセイヨウミツバチの亜種(Apis mellifera mellifera)をバロアダニから守ることを目的としており、2026年4月に始動する予定である。
アイルランドのメイヨー県沖15キロメートルに位置するイニシュターク島で、同国初の在来種ミツバチ「Apis mellifera mellifera」保護区の設置が、イニシュターク地域開発会社(Inishturk Community Development Company)により承認された。ワイルド・アトランティック・ハニー&ミード(Wild Atlantic Honey & Mead)のショーン・オコナー博士が主導するこの取り組みは、大西洋の孤立した環境にある同島で、バロアダニのいないバイオセキュリティが確保された個体群を構築することを目指している。2026年3月23日に発表されたこのプロジェクトは、2026年4月に2つの試験的な巣箱で開始される予定であり、成功すれば拡大が見込まれる。また、外来種のミツバチが持ち込まれるのを防ぐため、島全体を保護区として指定することも提案されている。巣箱の温度、湿度、重量、活動状況は、最新の「BroodMinder」センサーでリアルタイムに監視され、収集されたデータはウェブサイト(www.nativeirishbeesanctuary.com)で公開される予定である。この取り組みは、生物多様性と食料システムを脅かす寄生ダニ「バロア・デストラクター(Varroa destructor)」の影響により、アイルランドおよびヨーロッパ全域で減少している在来種ミツバチの保護を目的としている。ショーン・オコナー博士は「このプロジェクトは、バイオセキュリティが保たれた、花粉媒介者にとって理想的な島という環境において、アイルランドの在来種ミツバチを保護するための重要な一歩となる」と述べた。また、イニシュターク地域開発会社の会長であるエイダン・オトゥール氏は「島の生物多様性を強化し、離島が持つ生態学的な重要性を証明するこの取り組みを支援できることを誇りに思う」と語った。この保護区は、他の離島におけるモデルケースとなることが期待されている。