何を飲んでいるかという期待が、飲み物の実際の成分以上に、その味の満足度を左右することが新しい実験で明らかになった。この実験では、味覚の評価と脳画像解析が組み合わされた。研究チームの報告によると、砂糖が入っていると期待した場合、たとえ人工甘味料入りの飲み物であっても、脳の報酬系に関連する中脳領域の活動が高まったという。
ラドバウド大学、オックスフォード大学、およびケンブリッジ大学の研究チームは、飲み物の成分に対する期待が、甘い風味をどの程度楽しめるかに影響を与えるかどうかを検証した。
2026年4月9日にサイエンスデイリー(ScienceDaily)が報じた神経科学学会(Society for Neuroscience)の報告によると、研究チームは平均年齢24歳の健康な成人99名を対象に調査を行った。被験者は、砂糖と人工甘味料に対して同様の見解を持ち、双方を同程度に好むと回答した人々が選ばれた。
実験では、被験者が飲んでいると思い込んでいる内容を微妙に操作した。人工甘味料が入っていると伝えられた場合、実際に砂糖が含まれている飲み物であっても、その評価は低くなった。逆に、砂糖が含まれていると期待した場合は、実際には人工甘味料が使われている飲み物であっても、より高い満足度が得られたと回答した。
脳画像解析の結果、この期待による効果は、自己申告による満足度にとどまらないことが示唆された。神経科学学会の報告によれば、被験者が砂糖を飲んでいると信じている場合、たとえ実際には砂糖が含まれていない飲料であっても、脳内の報酬関連領域で活動が増加したという。
この報告は、『The Journal of Neuroscience』誌に掲載された査読付き論文に関連している。論文のタイトルは「Expectation Modulates Hedonic Experiences and Midbrain Responses to Sweet Flavor」(期待が甘い風味に対する快楽的経験と中脳の反応を調節する)で、エレナ・マイネット、マーガレット・L・ウェストウォーター、ヒシャム・ジアウディーン、ケリー・M・J・ディーデレン、ポール・C・フレッチャーらによって2026年に発表された(第46巻、第12号、DOI: 10.1523/JNEUROSCI.1121-25.2026)。