元任天堂オブアメリカ社長のレジー・フィサメ氏は、ゲーム業界で相次ぐ大規模解雇について、シニアレベルの開発者が求人に応募する際の「危険信号」であると語った。ニューヨーク大学(NYU)での講演で、過去4〜6年間に人員削減を行った企業に対して慎重になるよう呼びかけ、そうした行動は将来的に繰り返される可能性を示唆していると指摘した。
退職まで任天堂オブアメリカの社長を務めたレジー・フィサメ氏は、ニューヨーク大学のユースト・ヴァン・ドリューネン教授との対談の中で自身の見解を述べた。聴衆から、他業界と比較した任天堂の人材育成哲学について問われた際、フィサメ氏はフィル・スペンサー氏率いるXboxの内部文化を、長期的な人材育成に重点を置いていると称賛した。その一方で、アクティビジョン・ブリザード・キング(ABK)買収後の課題として、事業の重複によりパブリッシング部門で雇用が失われたことに言及した。同氏は、5%、10%、あるいはそれ以上の人員削減を行う決断をしたリーダーは、その過程での過ちを認め、自らの責任を負うべきだと強調した。マイクロソフト傘下のXboxでは、買収後に大規模な解雇が行われており、2024年1月には全従業員の約8.6%にあたる約2,000人の人員削減、その後同年にさらに650人の削減が行われた。2025年にはKingの10%にあたる人員削減、さらに前年7月にはXbox部門を含むマイクロソフト全体で9,100人の削減が実施されている。フィサメ氏はシニア開発者に対し、「面接を受ける企業の過去の動向をよく調べること。過去4〜6年間に大規模な解雇を行っている場合は、おそらく危険信号だと考えるべきだ。なぜなら、彼らは再び同様の事態を引き起こす可能性が高いからだ」と直接的なアドバイスを送った。同氏のコメントは、近年のゲーム業界が経験している不安定な状況を浮き彫りにしており、主要なゲーム企業の多くがこうした削減を免れられていない現状がある。