大規模な観察研究により、オゼンピックやウゴービといったGLP-1受容体作動薬を服用している女性では、乳がんの発症リスクが約30パーセント低いことが示された。
研究チームは、2022年1月から2025年6月にかけてペンシルベニア大学医学部(Penn Medicine)で乳がん検診を受けた、BMI 25以上の45歳から80歳の女性11万1000人以上の電子カルテを調査した。その結果、GLP-1受容体作動薬を処方されていたグループでは、全体の分析で乳がん発症リスクが35.1パーセント低く、マッチング分析においても30.5パーセント低いことが判明した。この知見は、2026年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で発表され、学術誌『JCO Oncology Practice』に掲載された。ペンシルベニア大学ペレルマン医学大学院の教授であるエリザベス・マクドナルド氏は、今回の研究は観察研究であり因果関係を証明するものではないと指摘した。マクドナルド氏らは今後、GLP-1受容体作動薬が高リスクの女性における乳がん予防に有効かどうかを検証するための臨床試験を開始する予定である。これらの薬剤はがん発症に関連する経路に影響を与えるが、体重減少も観察された有益性に寄与している可能性がある。