鎌倉の歴史ある農産物市場、昭和の魅力と新鮮野菜を販売

神奈川県鎌倉市にある鎌倉市農業協同組合直売所は、昭和時代(1926-89年)の懐かしい雰囲気を漂わせ、地元産の新鮮な野菜を直接販売している。この市場は日本でヨーロッパ式の直売市場のパイオニアとして知られ、地元住民から「連売」と愛称で呼ばれている。約20の農家が交代で運営し、鎌倉野菜ブランドの多様な作物を扱う。

鎌倉市小町1-13-10にあるこの直売所は、錆びた波板の屋根と色褪せた手書きの看板が特徴で、観光客で賑わう街の中心に位置する。歴史は1928年に遡り、外国の宣教師が牛車や手押し車で販売する農家に、ヨーロッパの恒久的な市場を勧めたことがきっかけだ。現在地は3代目で、横浜市栄区長尾台地区の農家も参加しており、これは同地区が元々鎌倉区に属していたためである。

市場では、鎌倉野菜ブランドの小規模多品種栽培が中心で、冬場は大根の品種が多彩だ。紅芯大根、青永大根、紫大根などが並び、視覚的に魅力的な商品が観光客を引きつける。69歳の鈴木博美さんは、女性客に生の「おまさり」落花生の調理法を教える。「塩を濃いめに30分茹でるのが一番。冷凍保存も可能で、塩を多めにすると美味しくなる」とアドバイスした。

生産者との会話が魅力の一つで、レストラン関係者も早朝から訪れる。東京・木場のフレンチレストランを経営する相村丈二さんは、ネギとレタスを買い込み、「ここは新鮮で季節感あふれる品揃えが抜群。東京の卸売市場にはない活気がある」と語った。120種類の野菜を栽培する山守金夫さん(70)は、「観光地なので目立つ商品が求められ、それが鎌倉野菜ブランドの成長を促した。お客さんとの会話が大事だった」と振り返る。

営業は午前8時頃からで、1月1日から4日まで休み。JR鎌倉駅東口から徒歩3分とアクセスが良い。

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