国連は、特定条件下で車両の全運転操作を行うレベル4自動運転の安全規制基準を策定する計画だ。この基準は、高度な熟練運転手と同等の安全性を確保し、走行条件を記録する装置の搭載を義務づける。2026年6月までの策定を目指す。
ジュネーブで1月に開催された会議で提示された規制案のドラフトによると、国連経済委員会欧州(UNECE)傘下の車両規制調和世界フォーラム(WP.29)は、日本や欧州諸国主導でレベル4自動運転の安全基準を議論している。この基準は、自動運転システム(ADS)が混合交通下で「熟練した注意深い人間の運転手と同等の安全性を提供する」ことを求め、厳格な数値目標は設けないものの、シミュレーション計算と実走行テストでリスクの低さを証明する必要がある。
また、速度、周囲の物体との距離、カメラ画像などのデータを記録・保存する装置の搭載を義務づけ、重い事故や通信障害などの重大トラブルが発生した場合、速やかに当局へ報告を要求する。約60カ国が参加する相互承認枠組みにより、これらの基準を採用した国々でADS搭載車は追加テストなしで輸出可能となり、日本を含む国際市場の形成が期待される。
日本では現在、レベル4対応の量産車に関する国内基準が存在せず、国連基準が共通の形となる可能性が高い。国土交通省はこれに適合した国内規制を策定する見込みだ。一方、米国や中国の採用は不透明で、これらの国への輸出には別途対応が必要になる可能性がある。
自動運転は人間の関与度により5段階に分類され、レベル4は走行エリアや速度などの条件を満たせば、認識・判断・制御の全動作をシステムが担う。2023年には福井県永平寺で日本初のレベル4輸送サービスが許可された。