『Dead Space』で知られるゲーム開発者のグレン・スコフィールド氏は、ゲーム開発においてAIが人間の才能に取って代わることはないとしつつも、アーティストたちに今すぐAI技術を習得するよう促した。同氏は、現在のAIには欠けている創作上の繊細さが不可欠であると強調した。この見解は、GamesIndustry.bizとの対談で明かされたものである。
グレン・スコフィールド氏は、AIの活用によって少人数のチームでもAAAタイトルの制作が可能になるという主張に対して懐疑的な見方を示した。同氏は「AIのおかげで、いずれ20人でAAAゲームが作れるようになると言う人を耳にする。そう信じたいところだが、私がレベルデザインの作業をしている最中、常に『そのピクセルをこっちへ動かして、それを下に下げて。配線をもっと増やして。そこに青いのを2つ置いて、これをちょうどここに配置したい』といった判断をしている」と語り、アート、コード、カメラワークにおいて求められる絶え間ない微調整の必要性を強調した。業界には少人数で低コストな開発を求める圧力があるものの、依然として創造性が不可欠であると指摘した。スコフィールド氏は、キャラクター制作やアニメーションを迅速化するために、主要なゲームエンジンへのAIツールのさらなる統合を期待している。こうしたツールは時間を捻出してより多くのコンテンツ制作を可能にすることで創造性を高めることができると主張する一方、開発者が労働時間を短縮するのではなく、むしろゲームにより多くの詳細を詰め込むことになるだろうと予測した。また、AIへの反発をかつてのパフォーマンスキャプチャやモーションキャプチャ導入時の反対運動になぞらえ、当時一部のアーティストが職を離れたことに触れつつ「AIはすでに世の中にある」と警告した。スコフィールド氏は「アーティストたちには、今こそ何らかの形でAIを学ぶ絶好の機会であることに気づいてほしい」と述べ、新卒者はAIを習得する一方で、それ以外の者は取り残されるだろうと予測した。ただし、業界内での失敗の可能性を前に企業が即効性を求めるため、AIツールや専門家の活用には多額の費用がかかることになると注意を促した。スコフィールド氏は2008年の『Dead Space』でエグゼクティブ・プロデューサーを務め、2022年にはStriking Distance Studiosで『The Callisto Protocol』を主導したが、同作の業績不振により2023年に退社した。